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10代の若者に人気の推し活アプリ「推して何日?」の開発者・鈴木さんは、プロダクト承継と同時に、GMOタウンWiFiのメンバーとしてジョインしました。
個人開発者として企画から実装まで一人で手がける日々から、メンバーと共に「推して何日?」を日々成長させる、充実した日々を過ごすようになった鈴木さん。
プロダクト承継までの経緯と、これからについて伺いました。
「推して何日?」をリリースしたのは、個人でアプリ開発を始めて7年目くらいの頃でした。もともと仮説を考えて検証するのが好きで、世の中で使われているさまざまなアプリを調べて分析し、どうやったら多くの人に使ってもらえるのだろうと考えながら複数のアプリを作っていく中でできたのが、「推して何日?」です。
具体的には、アプリストアの売れ筋や人気を分析していく過程で、カップル向けの記念日アプリが多くあることに気づいたのがきっかけです。どういうニーズがあるのかとレビューを読んでいったところ、カップルではなく「推し活」で使っているという声がいくつかありました。そこから着想を得て、「推し活」と記念日を組み合わせるアイデアを形にしました。
私自身に「推し」がいたわけではなく、この属性の人にはこういうアプリが受けるのではないか、ターゲット層への認知を広げるにはどうしたらいいだろうか……といったことを考えながら設計したので、かっこよく言うと、マーケット・インの発想で作ったアプリになります。
私がアプリ開発を始めたのは25歳の時で、当初から、最終的にはアプリ開発で独り立ちしたいという思いがありました。ただ、当時はエンジニアとして働いていたわけでもなく、アプリ開発は仕事の傍らの趣味に近い形で進めていたため、時間的にも、経済的にもなかなか思い通りにはいっていませんでした。iOS版とAndroid版を合わせると、当時は月間ユニークユーザー数10万人くらいを獲得していましたが、それでも独立するには、収入面では厳しい状態でした。
マネタイズがうまくいっていないことへの焦燥感や競合アプリに追い上げられる危機感がなかったわけではないのですが、苦しさよりも開発の楽しさの比重が大きかったので、他社からのプロダクト譲渡のオファーには関心がありませんでした。テンプレートを使い回しているような雑な営業も多く、そもそもあまりいい印象はありませんでした。
そうしたなかで、GMOタウンWiFiからの連絡だけは違いました。まず、荻田社長から直々にメールをいただいたのも驚きだったのですが、内容についても、「推して何日?」の感想だけでなく、アプリの機能について深く分析し、さらにはこうすればもっと上手くいくというような提案まで、ちょっと感動するくらい、長文の熱いメッセージでした。そこで、これは今までにないパターンだなと感じ、一度お会いしてみようと思いました。
それでも、やはり最初はそこまで譲渡に前向きではなく、一人で続ける方が良いと考えていました。ですが、熱意のあるGMOタウンWiFiの方とお話を重ねていくうちに、個人でこのまま細々と取り組むより、会社という組織の力を使って開発した方が、『推して何日?』のユーザーにとってプラスではないかと思うようになりました。ITやアプリに精通したメンバーに開発してもらうことで、より良いアプリに成長してほしいという気持ちが強くなったので、「推して何日?」のプロダクト承継を決断しました。
実は、プロダクト承継の交渉をしている時に、「社員として『推して何日?』に関わり続けてほしい」という提案をいただきました。「推して何日?」の開発をプロのエンジニアに続けてもらえるだけでなく、私自身も優秀な人たちと同じチームで開発に取り組めるのだと思えば、断る理由はありませんでした。
実際に入社してみても、チームメンバーはみんな高い当事者意識を持って働いていて、私にはないアイデアをくれますし、それが新たな刺激になる好循環になっていると思います。
個人での開発は、相談する相手もほとんどおらず、自問自答の繰り返しです。この機能は需要があるのか、コードは合っているのか、アイデアが独りよがりになっていないか、収益性はあるのか……不安は尽きないのに、アドバイスをくれる相手もいないという状況が長く続いていました。しかし、社員になったことで、すぐ近くに開発メンバーがいて、アプリの改善について相談でき、アイデアの壁打ちにも付き合ってもらえるようになりました。GMOタウンWiFiにジョインして変わったことは多いですが、そういう仲間を得られたことが、最も大きな変化だと感じます。
また、プロの力を実感したエピソードもあります。「推して何日?」には、譲渡前からミニゲーム機能を実装していたのですが、認知度や利用率は低迷していました。ところが、入社後に社内のデザイナーへ相談してインターフェースを改善したところ、SNSで「こういう機能があったんだ」と投稿されるようになったんです。そういった変化を目の当たりにし、スペシャリストに任せることの重要性を改めて強く感じました。自分ですべて行うより、人に任せた方が良いこともある。適材適所だなと思いました。
私のように、IT系の会社に所属しているわけではなく、趣味で一人黙々とアプリを作っているアプリ開発者がいるなら、是非GMOタウンWiFiへのプロダクト承継をお勧めしたいです。マネタイズの方法がわからない、自分のコードが正しいのか確信が持てない……そんな気持ちはよく理解できるので、そういった人と一緒に働くことができたら嬉しいです。
今はGMOタウンWiFiの仲間と共に、「推して何日?」を圧倒的なナンバーワン推し活アプリへと成長させることを目指しています。試行錯誤の段階ですが、アイデアの多様さも開発に割けるリソースも、個人で取り組んでいた時とはまったく異なります。この記事を読んでいる皆さんにも、GMOタウンWiFiで愛着あるアプリを大きく育てていただきたいと思います。